もう少し、入学直後のお話を書きます。
もう30年以上前だけど、
私の経験も少しはお役に立つかな?と思って。
うちの息子、入学してわりとすぐに、
学校に行けなくなりました。
最初は忘れ物がないかどうか、
とても気にするようになったんです。
何回も何回もチェックするようになって、
前の晩に何回も確かめたのに、
また朝、玄関で
「ランドセルに●●が入っているかどうか見て!」って言いだして、
「ちゃんと入ってるよ! 大丈夫だよ!」って
極力明るく、送り出していました。
でも、そのうち、「頭が痛い」って言いだして、
「おなかが痛い」とも言いだして。
とうとう玄関から動けなくなりました。
「あ、これは無理だな」って。
直感なんですけどね。
ただ「あ、無理だな」って思ったんです。
それで「お休みしてもいいよ」って言いました。
ゆっくり寝かせてもよかったんですが、
なぜか私は、
「どこか行きたいところある?」って聞いたんですよ。
そしたら「幼稚園に行きたい」って。
彼、幼稚園が大好きだったので、
卒園直前は「卒園したくないから行きたくない」って
言っていました。
幼稚園に行くと「あと●日だからね」
「最後の●●だからね」って
そういうことばっかり言われる。
それが嫌だって。
さみしい気持ちになるから行きたくないって。
だから、こうして小学校に行くのがちょっと辛くなった時、
「幼稚園に行きたい」っていう気持ち、
とてもよくわかりました。
環境の変化に気持ちがついていっていない感じ。
それで、卒園した幼稚園に電話をして、
しばらく通わせてもらえないか、とお願いしたのです。
もちろん、というか、
そういう幼稚園でしたので、「いいですよ~♪」って
明るく言っていただきました。
ちょうど娘が入園したタイミングでしたから、
二人連れて行けばよかったわけで。
お弁当作って 幼稚園に連れて行きました。
幼稚園では人気者でしたから、
最初のうちこそ、
後輩? たちが「●●くんが来た~っ!」て
大歓迎してくれました。
すごくうれしかったみたい。
大好きな先生もいらっしゃるし。
でもね、何日か通ううちに、
気づいちゃったんですよ。
ここには自分の居場所がない、って。
もう、違う子たちの幼稚園だったんですよね。
自分の幼稚園じゃなかった。
それであきらめがついたのかな?
よくわからないのですけど、
そこからはなんかすっと学校に行くようになりました。
拍子抜けするくらい。
そしてね、忘れ物するようになってきたんです。
うっかり、ぽっかり、忘れ物しました。
体操服を忘れて、隣のクラスの友だちに借りたり、
色鉛筆忘れたから、黒と赤だけで塗ったり、
なんか彼なりに工夫して、乗り切ったみたい。
一つ、乗り越えたのかなぁ。
働く母親としては、
正直「助かった」って思いました。
娘も幼稚園に入って、
そのタイミングで仕事も少し飛躍させたかったので。
「学校に行かない」となったときは、
子どもの気持ちより、
自分の都合で頭がいっぱいでした。
立場上「お子さんのことを第一に」とか
「お子さんの気持ちに寄り添って」とか
言うのですが、
実際20代30代で子育てしていたら、
生活、仕事を優先したい気持ちはよくわかります。
だからもし「学校に行きたくない」と言われたら、
可能な範囲で、
ほんとうに可能な範囲でいいので、
「どうしたい?」と聞いて、
叶えてあげてほしいです。
「なんで?」と聞かれても、
本人もよくわからないと思いますし。
したいことがあったら、
させてあげる、もしくは一緒にやる。
大事なのはここで
無理やり学校に行かせようとしないことかな、
と思います。気持ちはわかるけど、
無理強いしてもいいことは起きないみたいです。
ゆるゆると様子を見ることが大事
ではないかと思います。
どうしよう!?って焦らなくても、
これも、なんか落ち着くところに落ち着く、
っていう気がします。
もう行かない、もありだし、
やっぱり行ってみようかな? もありだし。
また同じことを書きますが、
そういう経験をした人は、
あなただけではないです。
本当に数限りない保護者の皆さんが
お子さんに「学校に行きたくない」と言われ、
それぞれに考え、
それぞれの着地点を見つけています。
世界で初めて、自分だけが、ということはないです。
だから、身近な人に話してみてください、
オンラインでよければ、私も、お聞きしますよ。