昨日
いい親だからいい子どもになるわけじゃない
ということを書いたら、
FacebookやTwitterのメッセージなどでコメント頂きました。

中でも私と同年代の方たちからのコメントは心が痛かった。
若い頃、まだ子育てに不慣れなママだった頃、
義理の両親、夫、自分の両親などから
「子育ては任せた」
「あなたの仕事は子育てだから」
「孫のことはよろしくね」と言われた世代。
男は外で仕事
女は家で家事育児
という「常識」がまだ通用した時代。

子育てなんかしたことないのに。
赤ちゃんなんか見たこともなかったのに。

当時はネットなどないから、
育児書や育児雑誌に首っ引きで、
かじりつくように、何回も読みあさり、
子育てした人は少なくないと思います。
誰も教えてくれないから。

「よろしくね」と言われた限りは
子どもに何かあったら全面的に母親のせい。
子どもが転んでケガしたのに「ケガをさせた」と言われる
子どもが風邪を引いたのに「風邪を引かせた」と言われる

そんな時代でした。

そして、その慣れない子育てをする中で、
ちょっとでも発達に問題があったり、
(義)両親世代の子育てでは出会わなかった問題が生じたら
「母親の育て方のせい」と言い切られ、責められ、
ぐいぐい追い詰められることも当たり前のようにありました。
言われた若い母親には反論の余地もなければ、
反論する強さも、知恵も、持てない時代だったんです。
何か言うと「だって三食昼寝できるんでしょ。
子育てしかしてないんだからしっかりしなさいよ」と
たたみかけられる。
わずか30年前なのに

今は少しだけ状況が変わって、
女性が働くことも珍しくないし、
子育ては家庭の中で両親や家族全体で担うもの、
という考え方も広がってきました。

それでも、やはり子育てに不慣れな
若いママたちは追い込まれる。
「親のせい」と言われて。

自分が必死でがんばっているときにかけられた
心ない声は、なかなか自分の中からは消えません。
もう子どもたちは独立したのに、
そして普段はすっかり忘れているのに、
何かのきっかけで、両親や義両親、夫が
本当に何気なく吐いた言葉が耳によみがえると
心臓がキュッとなる。
変な汗が出る。

そんな深い傷を感じて、苦しくなりました。

せめて祖父母世代としては、
おなじことは繰り返したくない。
でも、そこもなかなかうまくいかないのです。

だから私は本を書いたのですが・・・・・・

本当に根深い問題だと思います。