もう30年も前になりますが、
ある新聞記者の方に取材を受けたことがありました。
そして、なぜだかわからないのですが、
彼女の静かなたたずまいの内に、
とても強い何かを感じて、
「あ、わたし、このひとのこと好きだ」と
思いました。

当時の私たち(子育てサークルや、起業した仲間)は
注目されていて、あちこちのメディアに取り上げて頂きました。
それはとてもありがたいことだったのですが、
「サクッと聞いて、サクッとまとめちゃおう」というような
軽い調子で、適当に聞かれることも多くて、
記事になってからがっかりすることも少なくなかったのです。

その中で、彼女が静かだけどしっかり、
聞きとろうしてくださる姿勢に、
「いつもとは違う」という何かを感じたのだと思います。

その後、彼女は新聞社をやめ、
フリーランスで書くお仕事や翻訳のお仕事を始め、
同時に女流歌人としても、
やはりしずかに、着実に、歩んでこられました。

数年前からは石垣島に移住されて、
これまたなんだか静かだけど着実な、
いい感じの毎日をお過ごしだと
勝手に想像しています。

私は勝手にファンなので、
これまでリアルでお目にかかったのは二回?かな
あとはオンラインでお話をして、
相変わらずすてきな人だなあって、
しみじみ、感じています。

その彼女が、今回、すてきな絵本を翻訳なさいました。

ここがわたしのねるところ

絵本、と書きましたが、
絵 ではなく、 刺繍です。すべて手刺繍。
その手のこんだところもすごいんです。
そして、世界中の子どもたちが「どこで寝ているか」が
ていねいに描かれています。

アフガニスタンや、中東の子どもたちの様子も描かれていて、
「この子たちは安心して眠れているのかなぁ」と
なんか胸に迫るものがありました。

記憶を頼りに書くのですが、
以前佐々木正美先生に取材をしたとき、
「子どもにとって眠るって、いったん死ぬってことなんです。
だからとても不安で、泣くんです。
もう二度と、お母さんに会えないかもしれない、って
不安で泣くんです」
そんなお話をしてくださいました。

これ、本当に胸にストンと落ちました。
そんなに不安なのか。
そりゃ、寝ぐずりもするよなあって。
それ以来、孫もどきなど、寝ぐずってる小さなお子さんを
寝かしつけるときには
「大丈夫、起きたらもっと楽しいことが待ってるよ」と
声をかけるようにしました。
「起きたらちゃんとそばにいるから大丈夫だよ」って。

そうしたら、あら不思議。
ほとんどのお子さんがあっさり眠りに入っていきます。

どんな子どもにも、
「眠っても大丈夫。起きたらちゃんとそばにいるよ」
「起きたらまた楽しいことしようね」と
そんな安心の中で寝かせてあげたい。
そんなことを思いながら読ませていただきました。

※でも、刺繍の細かい細かいところを何回も何回も見たいので
これから毎日一回は手に取るんじゃないかと思います(笑)

かかし座のクラファンも引き続き行われています! 今日が最終日

これすてきです。期間限定です!