子どもたちにマナーを、という話をすると、
「そうだ! そうだ! 最近の子どもたちはマナーがなっていない!」
「親たちがちゃんとしつけていないからだ!」
という形で、激しく同意されることが多いです。

でも、多くの人が
「自分にもかかわりがあること」とは
思っていないように思えます。

PTAに携わっていた時にも、
町内会の方たちとの集まりで
「最近の生徒たちはあいさつをしない!」
「親のしつけがなっていないからだ!」
「学校できちんと指導すべきだ!」と
強いご意見を頂くことがたびたび。

自分は地域のために力を尽くしているし、
学校にも頻回に顔を出しているのに、
この自分に挨拶をしないなんて、けしからん!
というお怒りがにじみ出ていました。

私はそういう意見が出るたびに、
「親として、PTA関係者として、
子どもたちの無礼をお詫びします。
でも、できましたら、
皆さんの方からも声をかけてやっては
いただけないでしょうか?」と
お願いをしてきました。

挨拶をされて当たり前、の人はいません。
お互いに挨拶しあうことができて、
そこに関係が成り立つわけです。

そして、そのきっかけはどちらからでもいいと思います。

人見知りの子もいます、
思春期で反抗的な態度をとる子もいるでしょう。
家で、もともと挨拶をする習慣を持たない子もいます。

でも、周囲の大人たちが「おはよう」「さようなら」と
声をかけてくれれば、
最初は戸惑い、恥ずかしい気持ちになったとしても、
だんだんそれに慣れて、
最初は会釈、そして小さな声で、
さらには立ち止まって「おはよう」と言えるようになるかもしれません。

マナーとして「こういうふうにするといいよ」
ということは確かにあります。

そして、それができるようになる道筋は、
一人ひとり違っていてもいいはずです。

職場でも
「若い者が挨拶しない!」と
ご不満をお持ちなら、
嫌がらせかと思うくらい、
大きな声で自分から挨拶してみませんか?

最初は目も合わせてくれないかもしれませんが、
そのうちに目が合って、
にっこりするようになり、
もごもご「おはようございます」と言うようになり、
向こうから「おはようございます!」と
寄ってくるようになるでしょう。

少し前に、
マンションの理事会で同じように挨拶が話題になり、
「じゃあ、しなくて結構!」という結論になった、
という報道がありました(私は当事者ではないので、
あくまでも面白おかしく報道された内容がそうだったということです)。

売り言葉に買い言葉で「あいさつしない!」なんて
気持ち悪いことを決まりごとにしなくてもいいのになぁ。
同じように「あいさつしましょう!」とスローガンにするのも
これも気持ち悪いことだなぁ。
と、私は常々思っています。

挨拶がなくてさみしいなぁ、腹立たしいなぁと思う人は
自分からすればいい。
その小さなアクションが、相手の気持ちに小さなさざ波を立てて、
関係性に揺さぶりをかけてくれると思います。

別に人とつながらなくてもいいや、
誰かとつながっていくなんてめんどくさい、
という人にも、
伝わるような大きなうねりになっていくかもしれないのですから。

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