コロナ以降、あちらこちらのオンラインイベントに参加させていただき、
イキのいい若い先生にたくさん知り合って、
日本の教育もまだまだ捨てたもんじゃない!と
認識を改めているところです。

その一方で、
やる気のある先生が、
職場の雰囲気(圧力?)に負けて
急速に気力を失っていく様子も
見聞きしています。残念!

そのやる気を奪う「犯人」の中に、
管理職や同僚と並んで
「保護者」がいることも少なくないのです。
これはとても残念!

私の中で、今テーマになっているのが、
「先生はいい保護者のことを知らない(場合が多い)」
「保護者はいい先生のことを知らない(場合が多い)」
ということ。

場合によっては「敵視」している様子も見て取れて、
なんかもう「両方ともいい加減にせい!」と言いたくなることが
たくさんあります。

敵じゃないでしょ?
同じ子どもたちを見守る「仲間」でしょ?

私が子どもたちの小学校で
PTA会長をさせていただいていたとき、
当時の副校長先生から言われた言葉で
とてもとても印象に残っていることがあります。

「保護者のみなさんには、
『先生を育てる』という視点も持って頂きたいんだよなぁ」

お願いとか主張とか、そんな強い調子ではなく、
ふっとつぶやかれたような感じだったので、
余計に印象に残っています。

たった四年間大学で学んだだけで、
いきなりプロの教師として
カンペキにできるはずがない。

そこから誰にも指摘してもらえなかったら、
その先生は変われないままです。

保護者同士の会話で
「やったー! ○○先生は当たりだ~!」
「えーーーっ? 今年の担任は××先生? お気の毒!」なんて、
自分で確かめてもいないのに、
担任されたこともないのに、
ちゃんと話したこともないのに、
噂やイメージで決めつけちゃうこと
ありませんか?

もし、自分から見て、
その先生に直してほしいところがある、
ここはこうして欲しいと思うということがあれば
それは直接伝えてみませんか?

PTAに携わっているとき、
「○○先生のことなんですが、
こんなことが噂になってるんです。
なんとかしてもらえませんか?」
「小屋野さんから教育委員会に言ってください」
と言われることが何回もありました。

そんなときには、私は必ず、こう聞き返しました。

「わかりました。それで、そのことは直接
ご自分の口からお伝えになりましたか?」

ほとんどの方の答えは「いいえ」でした。

「そんなことできない」
「そんなことしてうちの子が目をつけられたら困る」
「先生との関係が悪くなるのは困る」

うん、その気持ち、わかります。
そうですよね~。うんうん。

当時はまだ「モンスターペアレント」という言葉はありませんでしたが、
先生に対して否定的なことを言うと、
「変な親」「変わり者」「要注意」
と言われてしまうのではないかという懸念は
どの保護者にもあったと思います。

それでも、あえて、
同じ子どもを違う視点から見守る「仲間」であれば、
何かあった時の話し合いは「サシ」が原則だと私は考えています。

うまくいかない場合があることは重々承知です。
でも、入口はイーブンでないと、と
そこにこだわってしまうのです。

まずは一対一で話してみる。
通じてないなぁと思ったり、
逆ギレされたりしたら、
それぞれ中立の立場でいてくれる人を一人ずつ立ち会ってもらって、
もう一回同じことを話す。

それで解決がつかなければ、
外部に相談することもアリだと思います。

でも、最初から
「私には言えないから第三者から」というのは、
そもそも関係を結びたくないと
相手に伝えているような感じではないでしょうか?
もし逆の立場だったらどうですか?

教師は匿名じゃなく、実名で、
子どもたちの前に立って、
日々「仕事」として教えている。
ボランティアでもなんでもありません。
仕事なんです。

仕事の内容が不十分であれば、
研修も必要だし、
管理者から指導を受けることも必要だし、
もちろん自己研鑽も必要だし、
周囲の人からの意見を聞く、というのも
すごく大切だと思います。

その「周囲の人からの意見を言う」というのは
保護者が担ってもいいんじゃないかと思うのです。
「文句」とか「クレーム」じゃなくて、
改善していくヒントというか、
場合によっては一緒に考えて行こうよ、というような、
そんな歩み寄りはできないものでしょうか?

「先生がたいへんなら手伝いますよ!」だと
もっといい!

PTAの存否を問うような声もありますが、
私はここでPTAの本来の役割を果たすべきじゃないかとも
思います。

「保護者が団結して教師にもの申す!」のではなく、
共に子どもたちを見守り育てる仲間として
チームを組んで、お互いの気持ちを伝え合い、
またそれぞれから見た子どもたちの様子を伝え合い、
共に成長を喜び合えるような関係にしていってほしい。

理想主義が過ぎますか?

でも、それができない学校に
何年もお子さんを通わせて
本当にいいんですか?

何かが起きる前に、
本当に困る前に、
すごく軽い気持ちで、
何かの用事で学校に行ったときに、
ちょっと立ち話してみては?
お子さんが「今日の〇〇の授業、すごく楽しかった!」と
いって帰ってきたら
「あっそー! よかったね~」で済ませないで、
先生に「今日の○○の授業はとても楽しかった!と言って
帰ってきました!」と
連絡帳などを使って伝えてみませんか?

なんでもないときにコミュニケーションがとれていれば、
いざ、なにかあったときにも、
話しかけるためのハードルが下がります。

気になったことは、直接聞いてみる。
変えて欲しいところは、直接頼んでみる。

そこから新しく関係がはじまる、
お互いに打ち明けあうことで関係が深まる
そして少々のミスや欠点も許し合える
ということ、絶対にあるんです。

人は成長するし、変われます。
それを信じて、
「いい先生に育てる」のはどうでしょう?

↓ ヒントになる、すてきなイベントが明日から始まります。
まだまだお申し込み可能です。私も参加します!

学校は確実に変わり始めています。
その先頭に近いところで
日々頑張っておられる先生が次々に登壇なさいます。
明日から、毎週金曜、土曜、日曜の夜。
すごいメンバーですよ~!
もちろん、全回参加する必要はありません。
お布団の中で耳だけ参加でも大丈夫(*^^)v
【偽善者フェス2】 ~カッコイイ先生の祭典!~