若い人たちとお話する機会が増えると、
私の知識や経験が
完全に過去のものになっていることに気づきます。
ただ、過去のものになっているならいいんだけど、
知られていないだけで、
まだまだ「いま」の話なんだとしたら、と思い
この機会に書いてみます。

オンラインで「今年の総括、来年の抱負」
みたいなお話になり、
そういえば、
年末にそんなこと考えたことなかったなぁと
あらためて気づいたのです。

もちろん、折にふれて振り返ったり、
目標を立てたりすることはありましたが、
年末年始にあたり、ということは
あまりなかったような気がします。

なぜなら、忙しかったからです。

結婚して、子どもが生まれて、
年末年始はただただ忙しかった。
することがいっぱいあったんです。

クリスマス
大掃除
年賀状
年越しそば
おせち
そして、とどさんの実家に。

実家にはバッグにいっぱいのポチ袋。
絶対に会う甥姪や親せきの子どもの分は
名前入りで。
さらに、いつ誰がくるかわからないから、
年齢別に三種類ぐらいの袋を用意して、
全部新札で、
5-6万円分用意したと思います。

同居していたわけではないけれど、
商売をしているとどさんの実家のために、
おせちは一通り作って、
持参していました。

姑ももちろん作るのですが、
なんせ人数が半端ない。
「本家に人が集まる」というやつですね。
大みそかからは寝ないし、
元日と二日はひっきりなしに人が来るし、
とにかく座っている間もないくらい、
ひたすら着物姿で動き続けて、
家に帰ってきたらぐったり。

そこからとどさんの初出勤があり、
7日におかゆ食べて、松がとれて、
本当にゆっくりできるのは15日。
「女正月」っていうもんね、と言ったら
若い人たちは「?」って顔をしていました。

「今ツイッターでそんなこと言ったら炎上しますね」って。

そうですね~。
でも、ほんの30年ぐらい前の話ですよ。
あなたたちのお母さんの世代は、
多かれ少なかれ、
こういうことしてたんじゃない?

小正月にようやく自分の実家に帰って、
羽を伸ばさせてもらう。
だから、「女正月」

「そういえば、年が明けて少しして、
母の実家に行ってました」って。
そうなのよ、それなのよ。
お母さんがいつもと違って「子ども」の顔になって、
実家でのんびりしている様子、
見られたんじゃないですか?

そして今も、そうやって年末年始を過ごしている方が
もしかしたらたくさんおいでになるかも。
Twitterもやらない、SNSもやらない。
「これが当たり前」と思っている人たち。
〇〇家に嫁に来たんだから、と言われて、
長く受け継がれてきたものを変えることなどできず、
ただ従うしかないと思っている人たち。

教育でも、子育てでも、
「当たり前」と思うと変えられないですね。
変わらない。

コロナのおかげで、
実家に多数の親戚が来ることもないし、
大量のおせちを作ったり、
一日接待しているようなことはなくなったのかもしれませんが、
できたら、コロナが終わっても、
特定の誰かに負担が集中しちゃうような、
ああいうのは変えていけたらなあと思います。

私はあることを境に、
とどさんの実家に行くことをやめてしまったのですが、
今振り返ると「なんであんなに頑張ったんだろう?」って思うんです。
それでも、自分の家で同じように年末年始を過ごしているうちに
人がたくさん集まるようになったので、
やっぱりやることはテンコモリだったんですけど。

かかし座のクラファンも引き続き行われています! 今日が最終日