20年前。

ニュースステーションを見ていたら
飛び込んできた映像。
ワールドトレードセンターに
飛行機が飛び込んでいく瞬間でした。

映画みたいなその映像に、
ただごとではない!と思って、
自室にいた中学生の娘を呼びに行き、
一緒に、息をつめて見たのですが、
しばらくして「見せるべきじゃなかったかも?」と
なんともいえない後悔が頭をよぎったのを思い出しました。

パッとみた瞬間に、
「これは歴史に残る瞬間だ! リアルタイムで見せなくては!」と
自分もショックを受けながら、
娘を呼びに行ったあのとき。

一緒に息をつめて
画面に見入りながら、
人一倍繊細な娘に見せるのは
酷だったのではないか、という
後悔もしました。

画面を食い入るように見ている彼女の横顔を
これでよかったのかな、と不安になりながら
見つめていたのです。

子育てに限らず、
ここぞ! の判断は瞬発力です。
熟考しているヒマのない、
瞬時の判断。

911でも、会社の規定を無視して、
「すぐにすべてを放置して退避」を指示した方が
インタビューに答えておられました。
その会社の犠牲者はゼロだったのだそうです。
決まりに従っていたら、そうはならなかったのでしょう。

瞬時の判断でしたこと、言ったことにより、
わが子の心に大きな傷をのこしてしまうことも、ある。
それはもう取り返しがつかない。

できることなら、すべて間違いないようにしたい、
傷つけたくはない。
後悔するようなことはできるだけしたくないけど
親だって完璧なんかじゃない。
普段からいろいろ考えていても、
瞬時の判断がその子にとって最良とは限らない。

子どもたちよ、
すみませんが、親の失敗からも学んでください。

くしくも、この投稿を予約したあとで
「親ガチャ」っていう言葉が、
急に広まった。

嫌な言葉。
これ以上がんばってる親を追い込んで何が楽しい?

ごめんね。ハズレだったかもしれないね。
そして、私はずっと私の母を「ハズレ」って思ってきた。

でもね。ハズレはハズレなりに、
自分の人生をがんばって生きてるのよ。
今ならわかる。今だからわかる。

だから、足りないところは、
アウトソーシングしてください。
世の中には本当にすてきな人がいっぱいいるから。

私にも第二の母、第三の母がいた。
父親代わり、となってくれた人もいた。
そして、今誰かにとって
もしかしたら第二の母、第三の母、なのかも、と思う。

そうやって、互いに補い合い、
循環していけばいいだけのことじゃないのか。
違うのか?