私がくりかえし、くりかえし書いたり、
話したりしていることに
「子育てをひらいていく」ということがあります。

言い換えれば
「自分で抱え込まない」
「家の中でなんかとしようと思わない」
ということです。

どうしてかというと、
それじゃどうにもならないから です。

親子だから
DNAでつながっているから、
気が合うし、
なんでも分かり合える

なんてことはない

複数のお子さんがいらっしゃる方は
よくお分かりだと思いますが、
それぞれに個性があるし、
「ここはすごくよくわかるなあ」というところと
「なんでこうなっちゃうの?」というところが
それぞれにあります。

そして「相性」っていうのもあると思います。
そんなこといったら身もふたもないけど、
親子だって相性はあるんです。

子育てを外にひらいていくと、
親子ともにいろいろな出会いが増えます。
そして、親子ともに
「相性のいい人」と出会えます。

相性のいい人というのは
自分と似ているということではなくて、
正反対の性格でも、
なぜか一緒にいて楽しいとか、
落ち着くとか、
刺激を受ける!とか。
そういうひと。

子どもにとって一番身近な大人である保護者、
そして家族がそういう存在だと一番いいのかもしれませんが、
これ、なかなか難しい場合もある。

どんなに努力しても、
わが子にとって「相性のいい親」には
なれないことも少なくないです。
というか、努力すればするほど
泥沼にはまっていっちゃうこともある。

逆に、
「自分にはちょっと無理だから、
ほかの誰かに助けてもらおう!」と思ったら、
気持ちが楽になって、
急に子どもがかわいくなってきた!という
変化が起きたりもします。

だから、「親だから」「家族だから」って
あんまり頑張り過ぎないで、
その頑張りの分を
お子さんがいろんな人と出会う機会を作る、
ということにシフトしたら、
親子ともに楽に、楽しくなるんじゃないかな、と
思います。

昨日「環境活動家」という肩書を持つ二十歳。
露木しいな さんという方が話をする
オンラインイベントに参加しました。
画面の中で生き生きと話し
私たちの地球のため、
みんなの未来のために、
何ができるかを一緒に考えよう!と
訴える姿は、
本当にすがすがしく、美しく、
その存在そのものに心打たれました。

そこには小学生や高校生が参加していて、
それぞれにコメントを寄せていて、
本気でこのマイクロプラスチックの問題に
向き合っていこうという意欲が見て取れました。

こういう人をインフルエンサーというのだと思います。

そして、こういう人との出会いが、
どれだけたくさんあるか、
どれだけ深くふれ合えるかによって、
お子さんの意欲って大きく刺激され
将来が変わっていくと思うのです。

これは親にはできないこと。

そして、
「こんなにすてきな人がいるからあなたも刺激を受けなさい!」と
言ったって、その時期じゃないと響かない。

だからこそ、どんどんひらいて、
どんどん機会を作って、
いつかどこかで訪れる、
魂が揺さぶられるような出会いの確率を
あげていく、といいんじゃないかな?

今は深くふれ合いたいと思っていなくても、
将来何かで「あ、引っかかった」と思ったとき、
その引っ掛かりをほどくヒントを持っているだろう人のこと
思い出すかもしれない。

親としても、
「これはちょっと身近な人には話せない」という事態が起きたとき
「そういえば、あの人がいる!」と
ぱっと思い出せるような人がいたら、
きっと心強いはずです。