私がお世話になっているイラストレーターさんが、
中学校で「職業講話」をしてきたそうです。

個人の特定につながらないように配慮しつつ(^-^;
彼女のSNSへの投稿を引用↓

 今日は中学校から「職業講話」なるものに呼ばれまして「どうしてその仕事に就いたのか」とか「中・高校時代はどんな子どもだったのか」というお話をしてきました。

そして、私の前に登壇された三名の方が、「夢を持つことが大事だよ!」「自分のやりたいことを見つけよう」…的なまとめをされていたのに、

「私はずっと何がやりたいかわからなかった 50近くなって、ようやくやりたいことがはっきりしてきた。 なので、今、具体的にやりたいこととか目標がなくても 全然焦らなくていいよ」と、皆さんと真逆の話をしてきてしまったのでした(・∀・)スミマセン…。♪

いやいや、「スミマセン」じゃないです。ほんと、まじ。

学校に入ってくる他人って
「学校が安心して招き入れられる人」=学校の意図に沿った発言をしてくれる人
であることが多いんですよね~。

そして、呼ばれた側も、みんなその期待に応えたくなってしまう。
たいして立派な人間でもないのに、
生徒さんたちを前にしたら、なんか立派なこと言いたくなってしまう。
↑私も経験アリアリなのでわかります。うん。

でも、子育てと同様、
伝わっちゃうのは「何を伝えたいか」ではなくて
「その人がどうあるか」なんですよね。
ここが不思議なところ。

その人がどういうスタンスで生きてるかとか、
何を大事に考えているかとか。
相手の感性が鋭ければ鋭いほど、
そこが伝わっちゃう。

だから、薄っぺらく立派なこと言おうとしても
だめ。

それがまず一点。

だからこそ
こんな風に本音で語ってくれる人の言葉は
ちゃんと響くと思うのです。

青春真っ盛り。
さあ、みんな! 目標を定めて、
それに向かって邁進しよう!なんて言われても、
それができないから苦しいんじゃないか! という
生徒さんはいっぱいいます。
思春期なんて、ほとんどがそうかもしれない。

でも、心配ないよ。
ずっと目標が定まらなくて試行錯誤したとしても、
50歳近くになって見つかる人もいるよって
そう聞いたら安心できるんじゃないかな?
それでも人生は楽しいし、いいことも悪いことも含めて、
たくさんの彩りに満ちている。
だから、今はそれをしっかり味わえばいいんだよ。

そういうことを言ってくれる人も必要なんじゃない?
少なくとも、思春期の私は、
そういう大人の声も聞きたかった。

私は毎回書いてるけど、
50代過ぎてからが人生の中で一番楽しいです。
妻だから、親だから、母だから、娘だから、
というような、いろんな縛りから自由になりたくて
あがいてきたけど、
50代過ぎて、一つひとつ、なんか呪いが解けるように
自由になってきた。
今もその呪いは時々顔を出すけど、
それもいいんじゃない?って思えるようになってきた。

今だって知りたいこと、学びたいことが、
私の前で行列を作って待機してるので、
それに出会うのが楽しみ! ワクワクします。

今考えれば、大志なんかなくても、
生きてるだけで丸儲け
毎日出会うことに一喜一憂して、
それで十分。

そうやっているうちに、
「何か」が起きれば、
そこが「大志」の始まりになるかもしれない。
ならないかもしれない。

それは今日かもわからないし、
50過ぎてからかも、
60過ぎてからかもしれない。

それでよくない?

↓重版出来

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