一人ひとりが大切なあなただよ、
「みんなちがってみんないい」だよ。
金子みすゞさんだって、
周囲を見渡してそうとばかりは言えないことだらけだから、
この詩を書いたのではないのかと思います。

不自由の先に創作がある。芸術がある。

でも、学校はできるだけ「不自由」とは無縁の場所であってほしい。
みんなと違うことにきゅうきゅうとせず、
だからといって、「違わない」ことにおびえず。
安心していられる場所であってほしいと思います。
どうしてかというと、
子どもたちが一日の大半を過ごす場所だから。

そして、それより大事なのは、
そこにいる大人たちが「自由」でいられる場所であってほしいということ。

今回コロナを通して、
いろんな場所の「風通し」が目に見えるようになったと感じます。

職場によって違うテレワークに対する対応、
オンライン授業に対する学校のスタンス、
家族同士でも相違する価値観、
うまく行っているときにはそこは見ないで済んだ。
「見ないふり」もうまくいっていたのに、
ひとたびこういう大きなできごとが起きると、
一気にあぶりだされてしまうということがわかった。

私の職場はいち早くテレワークに移行しましたが
実はそんなにすべてがスムースに進んでわけではなかった。
持ち帰った機器の接続、
サーバーに入れない、切断される、オフィスにいるときのように
ツールが使えないなどなど。
そりゃもうブーブー不満続出の場面もあった、
でも、それをみんなで一つひとつ解決しながら、
今は問題なく稼働しています。

もし会社側が「完全に稼働することが確認できてから移行します」
なんて言ってたら、いつまでも移行できなかったし、
さらに万全! と移行しても、
やはりスムースにいかないことがあったと思います。

そこを風通しよく、
トライ&エラーで行こう!
とにかく「社員の健康を守るのが第一」というスタンスで
↑ホンネがそうかどうかはともかくとして
一気に動き出したのは、お見事でした。
ネット環境と仕事部屋の条件が整っている人から、
どんどん移行していき、
条件整備が必要な人には、
それに手を貸して、
週単位で在宅勤務の人を増やしていきました。

そして、緊急事態宣言が解除された今は
個人のネット環境と、
本人の希望、会社側の評価などを軸に
オフィスに戻りたい人は少しずつ戻す、
テレワークがいいという人は、継続する、
という方向性でいます。

ただこれも「絶対です!」ではなく、
社会情勢など考慮して決めていきます、
という流動的なもの。

そういうの、いいな、って
わが職場ながら思っています。
白か黒かを決めつけない。
どちらにでも移行できる体制を整えつつ、
動かしていく上のやりかたを
信頼できるなあと思っているところ。

翻って学校という場所。

「みんないっしょがいちばんいい」とばかりに、
一斉に、もれなく、完全に始められると分かるまで動き出さない、
熟慮を重ねて始めたことは、簡単にやめない。やめられない。続ける。

これは不自由です。硬直します。
学校の主役が児童生徒なのだとしたら、
その軸さえぶれなければ、
今は、二転三転も致し方なし! 非常時だ!と
開き直って、いろんなことを試してみられたら
よかったのになあと思います。

それができるチャンスだったのになあ。

子どもたちが自由にそこにいられるためには、
そこにいる大人たちがもっと自由でないと。

みんな違って、みんないいって
大人たちが本気でそういえる場所にしないと。

今、変わるチャンスだと思うんだけどなぁ。

前回のエントリにコメントをいただき、
また、個別のメッセージや、
フェイスブックでのコメントなど
少しずつみなさんからの反応が届いています。
うれしい! ほんとうにうれしい!
着地点のみえないこのシリーズを
お読みいただき、また何か「思って」いただけることを
とても、本気でありがたく思っています。
これからもよろしくお願いします。
そして、ご意見・コメントお待ちしています!

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