子どもたちの次? いや同時くらいに動き出したのが
「塾」。

休校措置と同時に、塾もお休みに入ることになっていたようですが、
いち早く、オンラインに切り替えている様子が見えました。
特に大手のチェーンのような塾は、
すぐにオンライン化したので、
お子さんが複数いるお宅では、
端末の取り合いになったなんて話も。

さらに、塾のオンライン授業が始まる時間帯は、
ネットが極端に遅くなる、という現象も起きたようです。
StayHomeで、動画見たり、
ゲームしたりといった需要が増えたのも一因かな?
とは思いますが。

また、従来からオンラインで学習のコンテンツを提供していた
さまざまなサービス提供者や、Youtuberの方々も、
有償のコンテンツを無償で開放したり、
新たなコンテンツの提供にチャレンジしたり、と
活発に動いている様子が見て取れました。

ここで初めて、オンラインの学習コンテンツに触れた人も
かなりの数いたのではないか。
引き続き、有償化されてもそこにアクセスし続ける人も、
かなりの数いるのではないか。

そして、そこに私立学校が追随。
見切り発車的なスタートで混乱もあったようですが、
とにかく始める!というスタンスで、
既存のコンテンツを活用したり、
手探りで創作したり、という提供を始めました。

で、当然公立学校もそれに続いて・・・・・・と思ったら、
完全に足踏み状態。

公立は、公教育だから、
子どもたちに平等にサービスを提供できる
見込みが立つまで動けないのです。
公教育だから。

でも、これってものすごいパラドクス。
もうこの時点で全然平等じゃないんです。

これではいかん! わが子の学びが止まる!

と危機感を持った保護者によって、
塾などを通じて、いち早くオンライン学習にアクセスできた子たち、
それ以外の方法でもいいから、なんとかこの空白を埋めたい!と
動き出せた保護者のいる家庭。
反対に「仕事がなくなる」「商売あがったり」「生活の危機」
と、生活そのものが揺らぎ始めた家庭はそれどころじゃない。
そもそも子どもの教育に対して無関心な家庭の場合も・・・・・・

子どもたちの学びにものすごい格差が生まれている。
数か月で、その差はどんどん広がっていっている。

がんばれ! 公教育。
私は関係者でもなんでもないのに、
ものすごく焦りました。

このすごい流れの中で
確実に置いて行かれている子どもたちがいることが、
ものすごく、ものすごく、たいへんな事だと思ったのです。

あまねく、全ての子どもたちに、
というのが公教育のつとめであることはわかる。
だけど、このどうしようもない格差が生まれて、
数か月で広がっていく中で、
手をこまねいていていいわけはない。

通信環境や機器が整わない子がいるから、
オンラインが始められないというのなら、
どのくらいの数の子がそれに相当するのか、
まずは調べてみる。それはすぐにできること。

それで、たとえば、ひとクラスに5人
環境が整わない子がいるなら、
その子たちだけ登校させよう。
WIFI環境があり、閉鎖になっている
地域の施設も使わせてもらえば、
数人で一室確保できる。

十分な間隔を持って座って、
オンライン授業が受けられるようにしよう。
端末が足りないなら、
各家庭にお願いして、余っている物を提供してもらおう。
広く地域に呼びかけもしてみよう。

地域に、IT技術に詳しい人がいないか、聞いてみよう。
オンライン授業の間、子どもたちをサポートしてくれる
ボランティアを募集してみよう。

どれも万全で、完璧な方法ではないかもしれないけれど、
この非常時だからこそ、動きながら考えられる。
失敗したら、「ごめん!」とすぐに修正もできる。
非常時なんだから。

それでも、現場の先生が
一人ひとりの子どもたちに教育を届けたい!
空白は作らない! という
覚悟だけはみんなに伝わるはず。

それさえ伝われば、自ずと道は拓ける

私はそう考えました。
でも、そうじゃなかった。

家庭の中に広がっていく困惑と、
その困惑にいち早く対処しようとする
塾や、私立学校。

そこで自分たちで縛りあって、
動けなくなっている公立学校。

このコントラストは明瞭でした。

学校の主役は子どもたちで、
その学びがストップしようとしている時に、
教育は止めない!
そのためにはどんなことでもする! と
腹をくくって動くのが公教育の先生たちじゃないのか、
そうじゃないの?

今、私は直接現場を持たない立場なので、
すぐに自分がアクションすることは考えられないと思いましたが、
何かアプローチがあったら、すぐに協力できるようにしよう、
そういう気持ちでニュースやお知らせを見ていました。
でも、出会うことはできませんでした。

飲食店がいち早くテイクアウトを始め、
それをつなぐネットワークが生まれ、
また、相互支援を目的に、
医療者にお弁当を届けるプロジェクトも生まれた。
そうやってみんなが必死で、手探りで動き出しているのに、
学校の動きは見えてこない。

黙っていても、「義務教育」という名の下に
お客さんは基本的に毎日通ってくる、という
大名商売をしていた商店と
一瞬でもボーッとしていたら、
見事に顧客を失って、生活の基盤が揺らいでしまう商店の違い、
というふうに感じられました。

ああ、私熱くなっている。
未整理のままでも書いていく!と決めたから、
どんどん行きます。
なんか悔しいんだ。私。なんに対して悔しいんだろう?
何もできなかった自分に対して、なのかも。

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