楽しいお買い物のあとは、
アンコール・ワットの第三回廊にリベンジ。
私たちが小回りコースで訪ねた時には満月で、
神聖な場所として立ち入り禁止だったのでした。

初めての訪問の日は立ち入り禁止
見張り?の方だけがいました

三日間有効のチケットが、この日で切れてしまうので、
せっかくなら第三回廊を見たい、というわけで、
昨日のエントリに書いたように、
ベンメリアのあと、組みこんでもらいました。

第三回廊は、アンコール・ワットの一番高いところにある回廊。
そして、真ん中に中央祠堂 。5つの塔のうちの一番高い塔です。

普段はものすごい数の観光客が、
第三回廊への階段に並び、
列をなして上り下りしているそうですが、
夕方近い時間だったので、
人も少なく、わりとひっそり。

ガイドのシナットさんが
ここに座りましょう、と
中央祠堂が正面に見える所に
誘ってくれました。

あったまった石の上に腰かけて、
中央祠堂を見上げます。

まさにこれ!

青空があって、そこに 中央祠堂がそびえていて、
お坊さんのお経とお線香の香りが漂い、
静かに静かに時が流れて・・・・・・

そこでなぜか私は亡くなった父のことを想い、
また、母のことを想いました。
なぜだかわからない、でも、ふと私の心の中に
二人の姿がそれぞれによみがえったのです。

それはとても懐かしくて、なんだかあたたかくて、
やわらかくて。やさしい感じでした。
そして、張り詰めていたものが、
ふわりとほどけて、肩の力がすっと抜けました。

表面ではお気楽極楽なアラカンばばあですが、
実際に生きていたらいろんなことがありますよ。そりゃ。
二年ぐらい前は
「なんで生きてるんだろう? 早くラクになりたい。
生きててもいいことなんかない」なんて、
くよくよ、ぐちぐち、していた時期もあった。

そこから「なにくそ!」と奮い立ち、
楽しく生きてやる! 楽しんでやる!と
気持ちを必死で切り替えて約二年。

職場と仲間に恵まれて、仕事にも慣れ、
それなりに成果も出せるようになってきたかな。
そしてこうしてまた、海外にも来れた。
あのとき諦めたら、ここにはいられなかった。
私、よく頑張った。うん。よくやった。

って、思ったら、
涙がどんどん溢れてきて、止まらない。
あれ? どうして? 
悲しいわけでも、泣きたいわけでもないのに、
どうしたんだろう? 止まらないよ~!

シナットさんは、そんな私の隣に座って、
ずっとずっと背中をさすっていてくれました。

この第三回廊、とどさんは上まで上がらなくてもいい、と
下の休憩所でお休み。
で、ゆったりしたこの時間を過して戻ってみたら、
一時間以上も待たせていたそうです。
とどさんは二時間だ!って言うけど、
カメラのタイムスタンプ見たら一時間半くらいかな?

私はそんなに時間が経ったなんて思えなかった。
タイムスリップしてたんだろうか?

そして、この日の夕飯の写真がない。何食べたんだろう?
もしかしたら胸が一杯で、何も食べなかったのかなぁ?
ホテルでカップ麺食べた夜があったから、
この日だったかも?

なんにしても、とても不思議な時間でした。

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