先週書いていたシリーズ。
乳児を連れて行った病院で会った高齢の女性が
「かわいい」と声をかけてくれたけど、
いきなり触られて、戸惑った、いやだった、
という、
若いママが寄せた新聞の投稿からのお話し。

Facebookでは、たくさんのコメントを頂きました。
そして、コメントはできないけど、と
直接メッセージやLINEでお気持ちを伝えてくださった方も。

この私自身も、
それぞれの立場を考えると、
これという落としどころがみつからず、
悶々としながら、
お目にかかったいろいろな方と、
このことをお話ししました。

そんな中、以下に引用したのは、
私の高校時代の同級生が寄せてくれたコメント。
小学校の学校司書をしているという彼女が、
とても深く私の本を読んでくれていたということがわかり、
ありがたく、うれしく、
以下に引用させていただくことにしました。

今回のテーマには色々な視点がありますが、若いママさんの「あの場」の対応の仕方だけに目を向けてみました。

そしてどう言えばよかったのかなぁと調べたり考えたりしたところ、

ゆか里さんの著書『「13歳からの「差がつく!言葉えらび」レッスン』の第3章 02 「上手に断る言葉を知っていれば悩まずに済む」(P.108)の章にヒントを見つけました。

この本では「友だちの誘いを断るとき」ということで3つのステップ

【①感謝の気持ちを伝える】

【②理由を伝える】

【③次につなげる】

が紹介されています。このステップを踏むと、触りたがる人に、触って欲しくないという気持ちをやんわり伝えられるのでないかと思いました。

そして、私なりの「あの場」での言葉を3つのステップを踏んで考えてみました。

①可愛いいと言ってくださってありがとうございます。

②今日は朝から熱があり具合が悪いので触れるのはご遠慮くださいね。

③またどこかで元気な時にお会いできるといいですね。(「小さな声でゆっくりと優しく言う」は大前提)

人それぞれ言いやすい表現の仕方は違うと思いますが、この3ステップを基本に考え言葉を磨いていくと平和なコミュニケーションがとれるのではないかなという気がしました。

ただ、こんな風に言えるようになるには訓練が必要です。だから「13歳からの…レッスン」なのね。

Facebook コメントより

あー! ほんとうだ!
うまく当てはめて考えてくださった!

これが唯一無二の正解としてではなく、
考え方の糸口として、
私の本をひもとき、
参考にしてくださったことが
とてもうれしかったです。

こういうことが話題になるとき、
みんな「どれが正解?」
「それは違う」「あなたは間違っている」
「人の気持ちがわからないからそういうことを言うんだ」と
正解か、そうでないかを軸にした
言い合い
になっちゃうことが多いのですが、
Facebookのコメントをはじめ、
私に届いた皆さんのご意見は
「私だったらどうするかな?」
「このママの気持ちわかるなぁ」
「老婦人の立場だったらどうかな?」と
自分の立場を置き換えて考えを深めてくださったものばかり。
それもうれしいなぁと思いました。

子育ても、マナーも、
必要なのは「決まりごと」とか
「正解」「不正解」ではなくて、
どうふるまうか、どう判断するかを裏付ける
経験の厚み
だと考えています。

AIだ、バーチャルだ、という時代に
どう経験を積み上げて行くのか、
大げさかもしれませんが、
人類の課題かなぁ、と強く思う今日この頃です。