昨日は「子どものために」と言いながら、
それはもしかしたら親の自己満足?

ということを書きました。

今度は逆のパターン

息子が小学生の頃、
夢中で野球に取り組んでいる同級生がいました。

自分が上手になれるようにコツコツと努力するし、
戦術や戦略についてとてもよく考えているし、
チームメイトのことも考える。

6年生になるところで、
彼が所属するチームのキャプテンは彼しかいない!
というくらいの活躍と人望。

ところが、彼のお母さんは
そのタイミングで強引にチームをやめさせました。

理由は 受験準備

彼は泣いて、暴れて、抗議したそうですが、
「それがアナタのため」と一切受け付けなかったとのこと。

それはちょっとかわいそうじゃない? という
私に対して、
「この1年が一生を左右するのよ!」
断言する彼女。
私はそれ以上反論できず、引き下がるしかありませんでした。

小学校6年生になった息子が、
夢中で取り組んでいること、
それも、
塾通いもしながら、
必死で両立してきたことを
「やめさせる」という選択肢は
私にはまったくなかったので、
本当に驚いたし、ショックだったし、
その子の気持ちを思うと、
涙が出てきました。

でも、彼女はそんな私にいら立った様子で、
この話題は打ち切り。

今ならどうするかなぁ?
もう少し粘るかなぁ?

きっと彼女の中にも迷いはあったと思いたい。

人の一生の中で、
夢中になって取り組めるようなことに出会えるって
本当に恵まれていると思います。

私は、
子どもたちがそういうことに出会えたのなら、
それを大切にしてやりたい。
それを第一に考えてやりたい。

中学受験に成功することが将来を左右する、
という気持ちはわからないではないけれど、
大切なことを諦めさせてまで、
チャレンジすべきこととは思えませんでした。

「野球なんか中学に入ってからやればいいのよ!
たった1年じゃない!?」
と彼女は言ったけど、
彼がやりたかったのは、
今の仲間、今のチームでの野球。
中学に進んでからではできないことなのです。

これってやっぱり、
親の権力を振りかざした虐待なんじゃないか、と
今は改めて思います。

彼は今どうしているんだろう?
あのときの親御さんの決断を
よかったこと と思えているかしら?
そうだったらいいなぁ。