四国~神戸と上陸、横断した台風。
トラックが横倒しになり、
自動販売機が道路を走り、
大木がぶっ倒れている映像に
わが目を疑いました。

一夜明けて街が動き出すと、
その被害の全容も明らかになるのでしょう。

起きてみたら
たくさんの方がなくなったり、
おけがをされているようで、さらに驚いています。
亡くなった方のご冥福をお祈りし、
被害に遭われた方には心からお見舞い申し上げます。


私が高校時代まで過ごした関西は、
ここ関東に比べてはるかに台風の影響が
大きかったと思います。

最近はあまり聞かないけれど、
台風銀座
という言葉があり
台風がよく通る
沖縄、九州、四国、近畿あたりを指す
ということ。

関東に住むようになって台風の影響が少ない
と感じるのは
あながち間違いでもないのかもしれません。

そして、
今回半世紀ぶりの大型台風と言われていますが、
私が幼い頃の台風の日のことを
急にいろいろ思い出しました。

台風と言えば、
早めにご飯を炊いて、おむすびを握り、
非常食を用意。

家中の器に水を満たして
ろうそくを用意。

そうやって
停電、断水に備えるのが常でした。

握りたてのおむすびが、
ほかほかと湯気を立て、
海苔の香りが部屋に満ちると、
早く食べたくて食べたくて。

つまみ食いをおねだりするのも
いつものことでした。

電池式のラジオも必需品で、
停電したら
母と祖母と3人でちゃぶ台を囲んで
ろうそくをつけ
ラジオの台風情報に耳を傾けたものです。

平屋の借家に住んでいた私たちですが、
女所帯だったので、
近くに住んでいた伯父が
雨戸が飛ばないように、
板で打ち付けに来てくれました。

今と違って、
板戸の雨戸だったからできたことですね。

ゴム引きのカッパを着た伯父が、
勇敢に雨風の中を出て行き、
家の中で息を潜める私の耳に
トントンと釘を打つ
金槌の音が聞こえてくるの
頼もしく思いながら聞いたものです。

半世紀前の台風は
私が生まれた年の秋に来た
第2室戸台風だそうなので、
私の記憶にあるものとは違うのですが、
台風がもたらす
非日常とか、イベント性とか、
そういうものが昭和だったなぁ。

今とは建物の強度も、
インフラも、
大きく劣っていた時代のこと。

大人にとっては、
被害を最小限に食い止めるのに必死だったのでしょうけれど
子どもの頃の台風には、
なんとも言えないわくわく感があったように思えます。

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