このホームページでもリンクしていますが、
一般社団法人ジュニアマナーズ協会 という団体があります。

そして、私はご縁があって、
そこの理事をつとめさせて頂いています。

私がマナーに精通しているから、
というわけではなく、
協会の理事長である田中ゆり子さんと
仕事の上でつながりがあり、
お声がかかったからです。

当時、私は専門学校でビジネスマナーの講師をしていました。
主に、志望動機や履歴書の書き方を教える、という講義でした。

そして、実際に18歳、19歳という学生たちと
数年間お付き合いして、
「今からでは間に合わない!」ということを
痛感していた、まさにその時期でもありました。

あいさつ
敬語
時間を守ること
電話で話すこと
手紙(文書)を書くこと

これらはみんな、
人と人をつなぐもの。
マナーとは、
これらを通じて
つながった人たちが
気持ちよく一緒に暮らし、学び、働いていくためのもの。

でも、実際に教壇に立ってみると、
彼らにはまず
人とつながる、という経験が
決定的に不足していると感じました。

ある意味マイペースで自由。
でも、相手の気持ちには鈍感。

時間を守らなくても、
スマホで連絡が取れる。
敬語を使わないといけないような、
堅苦しい相手とは付き合わない。

親しい相手としか電話で話さない。
誰からかかってきたかわからない電話には出ない。
手紙を書かなくても
LINEやメールでことは足りる。
文章でなく、
スタンプで気持ちは伝わる。

専門学校を卒業して、
社会に出ようという時、
これでは全く使い物になりません。

実際に働き出すと
これまで彼らに縁が無かった
もしくは避けていた、

あいさつ
敬語
時間の管理
電話
手紙

全部が一気に必要になってきます。

新卒で就職して、
実務を覚えて戦力になるずっと前のところに
大きなハードルが待っているのです。

どれにもきまりごとはあって、
それは絶対ではないけれど、
知っておいて損はない。

きまりごとに沿っていないと
誤解を受けることもある。

仕事の場では、
それがそのまま損失につながる。

チームで進めて行く仕事がうまく回らない。
お客様を失い、
仕事を失ってしまう。

毎年、まずそこから話を始めますが、
それが伝わるのは約半数。

残りの半数は
「自分に気持ちがあるように、
相手にも気持ちがあるんだよ」
ということから
一つひとつ、
小さな子どもに話すように
話して行かねばなりませんでした。

しかも、じっくりゆっくり話せば、
最初「伝わらない」と感じた半数の学生たちも
ほとんどが「あ、これではいけない!」と
考えるようになるのです。

最初から理解できていれば、
限られた講義の時間で、
もう少し深い学びに持って行けるのに、
その入口のところで足踏みをするような時間の長さ。
これは本当にもったいない。

この差はなんだろう?と考えたとき
子どもの頃からその年までの
人とのつながり方に違いがあるのではないかと
考えるようになったのです。

家庭のしつけ、なんて単純なことではありません。
専門学校に入るまでに、
いろいろな人と接した経験、
相手を大切にしたいと思った経験、
相手に大切にされた経験が
その差を生んでいるように感じられました。

これらは本来、普通に暮していれば
経験できるもののはず。
でも、今は、
意識してその機会を作らないと
黙ってじっとしていては、
得られないという現実も
知ることになったのです。

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